入門書としてはエクセンダールの本が有名でしょうか。
ただ、数理ファイナンスを学ぶために確率微分方程式を学ぶというのは止めたほうがいい。
アマゾンのレビューより抜粋
おおよそ「入門」とはほど遠い素人には、おそろしく敷居の高い確率微分方程式の本。(値段も高いが…)ルベーグ積分やヒルベルト空間など解析学を一通り修めていないと、まず使いこなせない。
当初ルベーグ積分どころか、「測度って何?」っていうお寒い数学力であった自分が、この本を購入したのは、大いなる間違いだったと思う。「流行の金融工学をやりたい」という、かなりミハーな動機で、この出版社の本に手を出すとえらい火傷にあうこともよく分かった。
このレビューを書いた人は数学を専攻してる人ってわけではないですね。
経済学部か商学部出身ってところでしょうか?
とりあえず、数学の専門書としては標準的な値段かと思います。
僕の場合洋書で買いましたが、7000円前後だった記憶があります。
このレビューでは敷居が高いと書いてますけど、そもそも確率微分方程式を主題としている本を数学の知識をなしに読もうというのが間違い。だって数学の専門書ですよ?
流行の金融工学をしたいのなら、
「金融工学入門」
っていう感じのタイトルの本を読むべきです。
せめて
「数理ファイナンスと確率微分方程式」
っていう感じのタイトルでとどめるべきです。
ちなみに、このレビューのタイトルが
「厳密に学びたい人に」
となってますけど、これは残念ながら違う
何故僕がこの本を入門書と思うかというと、
数学的厳密さに関しては結構放棄しているからです(;・∀・)
細かい証明や厳密なところは参考文献まかせ。
ですから、確率微分方程式の性質だけをポンポンと読みすすめることが出来るわけです。
そしてこの本の特徴は確率微分方程式の利用に関しての部分でしょうか。
数理ファイナンス以外にも、最適停止問題や確率制御に関することとか。
ただし、どれをとっても分量的には物足りない部分があるので、
数理ファイナンスを学びたい人はやはり他の本のほうがいいでしょうね。
ちなみに確率論っていうのはある程度の数学的厳密さは放棄しないとやってられないところがあると思います。
「放棄」という言い方は語弊があるかもしれませんので、違う言い方をしますと
「他人任せ」
細かいところを見ていったらキリがありません。
確率論を学んでいるはずなのに、いつの間にか違う分野ばっかり学んでるということになってしまう可能性が潜んでいるんですよねぇ(;・∀・)
そういや、エクセンダールの本の日本語訳は第5版だった気がします。
英語版は第6版になってます。
違いは、定理or公式の証明の仕方が変わっていたり、数理ファイナンスの部分で加筆があったりしてたかと思います。